何故に強さを求めるのか…信念ある格闘が胸を打つ そこ☆あに『ケンガンアシュラ』特集Part2まとめ

今週はNetflixで配信中『ケンガンアシュラ』特集Part2です。10月31日より2ndシーズンが配信開始。「拳願絶命トーナメント」の仕合がどんどん進んでいくこのシーズンは一気見必須です。重量感ある格闘シーンはもちろん、闘技者やそれを取り巻く人たちのドラマも見応えがあり、話数が進むごとに面白さを増していきます。

今回は現在配信中の2ndシーズン最終話まで視聴した上での特集です。最終話までのネタバレを含みますので気になる方はご注意ください。

そこあに「ケンガンアシュラ」特集Part2 #610
「そこ☆あに」610回目は『ケンガンアシュラ』特集Part2です。 Netflixオリジナルアニメ作品。原作サンドロビッチ・ヤバ子、作画だろめおんによるマンガが原作。裏サンデー・マンガワンにて2012年から連載、全27巻完結済み。 企業が巨...

■2期がNetflixで全話配信! まとめて見ちゃいますよね
くむ「止め時がないんですよ、これが。1話ずつ仕合が進んだりするので、そこで区切りはできるんだけど。前期と比べて今期、すごく物語のテンポが良くなっていると思ったんですけど」
たま「1話中に必ず1仕合は完結する形になっているので。ペースめっちゃ早いですよね」
くむ「1期も面白かったんだけれども、2期になってもっともっと面白くなってきたという感じかな。前回も話しましたけど、格闘系のアニメって正直苦手なんですよ。そんな私でも、この格闘に対する映像の面白さと、たまに入るギャグのバランス感覚がね。さすが岸誠二監督、なのかな。誰でもハマれる可能性があるんじゃないかと思います。絵柄だけで苦手意識を持たずに、ぜひ1期から見ていただきたい」
たま「テレビ放送も始まりますもんね」
くむ「そうなんですよ、2020年1月からテレビ放送スタートということで。全部きちんと放送できるのかしらという疑問もあるんですけど…。だから、今後Netflixに入っていない人でも毎週見ることができますので。でもこれはね、配信向きだと思うけどね。やめられない止まらない」
たま「まとめ見したくなっちゃいますね。次の話数に飛ぶという形式がめちゃくちゃ合っていると思います」

■ヤバさの中にもスジを通す、哲学のある格闘スタイル
くむ「その競技に対する気持ち、自分の格闘スタイルに対する自信というのがね、物語としてかっこいいわけですよね」
たま「これまでの生き方は絶対正しかったというスタイルでみんな闘うじゃないですか。それはもう格闘家だけじゃなくて、漁師とかも。あれ、かっこいいですね」
くむ「漁師よかったなあ。漁師も良かったし、金田末吉も良かったよ」
米林「カッコ良かった!」
くむ「結局負けたけど、大久保直也もね」
米林「格闘技に愛を感じますよね」
くむ「しかもそれを叩き潰す加納アギトのあまりの強さとか。見所のある試合ばかりの中にも、ちょっとギャグ的なバランスで千葉がいたり、根津マサミがいたりするわけですけどね。最初に説明が長いキャラは結構早く退場するんだなと思いながら見てましたけど」
小宮「でも、対戦相手が違ったら結果も変わってきたんだろうなと思えるのが、この作品のすごいところだなと」
たま「確かにそうですね。負けたキャラクターの格を落とさないというのも、すごい魅力なところだと思います」
くむ「これだけキャラクターが出ると捨てキャラいると思うんですよ、普通だったら。でも毎仕合毎仕合、ずっとちゃんと見ていたいと思うもんね。もちろんアニメだから面白くしなきゃダメなんだけど、それがきちんと面白い。こんな様々なファイトスタイルがよくまあ出てくるなとも思うし」
小宮「どこまでがリアルにある格闘技で、どこからが創作か、境目がわからないんですよね。立木さんのナレーションも要因ではあるんですけど」
くむ「そうですね、あれを聞いていると本当にあるのかなと思っちゃいますからね」

■釘付けにされた! 屈指の名勝負、ガオランVS金田
くむ「みんな好きですねえ、ガオラン」
たま「たたずまいがイケメンですよ。実力があって誇り高いはズルいでしょう」
くむ「それに対して戦うのがまた金田末吉だというのがね。人間的に、一番今回弱そうなグループじゃないですか」
たま「格闘できる身体がないという意味で、肉体的には最弱なんだと思います」
くむ「それなりに鍛えてはありますけどね。でもいい試合でしたよ」
米林「金田がガオランのファンで、なぜ追撃をしなかった? 手を抜いたのか? と迫るシーンでは、もう潔くやっつけてあげて…という気持ちもあって。すごい、のめり込んで見てしまいましたね」
くむ「強者からすると、実力差は想像つくでしょうからね。よくあそこまで金田も戦えたな、というところもあったし。失礼に当たらない戦いをきちんと、お互いにやれたんでしょうね」
米林「10手で終わったけど、それでもガオランとやりあえたところがすごいよかったし。その10手が、将棋を人の動きで表現したように見えて、面白いなと思いました」
小宮「ちょっとさ、勝つんじゃないか?と一瞬思っちゃった」
くむ「そうそう、そこ大事だよね。もしかしたらいけるかも、という。実力差は大きかったけど、一歩何かが違えば勝てる可能性もあったかもしれない、くらいのね」
たま「一瞬でも手が届くところまで努力した姿とか。弱者が最強を目指して何が悪い、という言葉の切実さとか。すごく胸を打たれるものがありますよね。天才じゃないんだけど、好きなこと頑張っている人ほど、刺さるんじゃないかな、あの姿勢は」
小宮「ケンガンアシュラって、誇りというか信念がある人が勝ち進んでいっているイメージがあるので。自分に驕りがあったと認めて戦うガオランだから勝てたのかなと思いました」
たま「そう思わせるだけの輝きが、金田にはありましたね」

「超人的」という言葉では足りない、数々の闘技者たちのバケモノじみた強さ。正直、この中で本当に王馬は勝ち上がって行けるのか。同時に、格闘ではない戦いの中でなんだか妙な輝きを見せる主人公兼ヒロイン・山下一夫。テレビ放送も決まりましたが、とにかく3rdシーズンが早く来てくれることを祈る気持ちでいっぱいです!

(笠井美史乃)

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