今週は、Netflixで先行配信中『GREAT PRETENDER』CASE1特集です。数々の人気ドラマで知られる古沢良太脚本による、ワールドワイドなスケール感と人間味あるドラマが共存する見応えガッツリな物語。独特の美術や、(ほぼ)5話1エピソード構成など、新鮮な見所が盛り沢山です。ぜひ第5話まで視聴してからお聞きください。
※14分25秒まではネタバレなしでお届けしております。
■放送もあるけど、Netflixでまとめて視聴がおすすめ!
くむ「(古沢さんが)アニメの脚本が初めてだと思えないくらい、よくできてる。やっぱり、ドラマとアニメの違いってあると思うんですよね。めちゃくちゃドラマの脚本が上手い人でも…物語が良くてもさ、良い構成で毎話毎話見せられるのか。ドラマは1話1時間じゃない。実質40分くらいだよね。と考えると、それが2話分だとはいえ、間が空くのと空かないのでは違うじゃない」
那瀬「さすがだなという気もします。キャラクターについては、古沢さんのキャラクター作りはアニメと相性良さそうだなというのは感じてました。ずっとドラマで活躍している人だからドラマのイメージがあったけど、そうじゃん、アニメに合ってるじゃん!と思いましたね」
くむ「めっちゃいいですよ、正直。来期の頭にこんなのやられたら、たまらんなと思いますよ。他の作品どうなのよ、となりかねないくらいに、1話から面白いですね。どんでん返しに次ぐどんでん返しですよ」
那瀬「爽快感、痛快感もあるっていうね」
くむ「それだけでなく、人情味的なもの、みたいなところも含めて、うまいなあと思う。まさに日本人の心に響くようなアニメになってるんじゃないかという気がするので。個人的にはかなりおすすめ作品です。5話までで1つの物語が終わるわけですけど、この後メインのキャラクターたちがより深く描かれていくんだろうと想像できますので、Netflixに入っていない人も、+Ultra枠で7月から放送になるので見ていただきたいと思います。でもこれね、連続で見たくなる感じの作品ですね」
那瀬「どうなるどうなる?ってなりますからね、気持ち的にはNetflixがおすすめですね」
■下町の民家からハリウッドの看板に吊るされるまで30分
くむ「5話まで見終わった後にもう一度1話を見ると、……?!みたいなね」
美樹「(笑)私も見返しました。全く逆の立場から見れるのが楽しいですよね」
米林「ホントに、2回目に見たときはキャラクターのちょっとした動作だけでも、こういうことだったの!みたいなところも見抜けるので、すごい面白いです」
くむ「ネタバレされているわけですからね。知っていて見るのと、知らずに見るのの違いがあって。知らずに見ていると、ああそうきたか、みたいな感じがあるし。でもこれさ、私はもうCASE2を見たからだけど、CASE1を見た後にCASE2に入ると、こういう可能性がある前提で見るわけじゃない。そこをさらに裏切ってくれるのもまた上手かったなというところもあるので。ほんと、このあとも飽きさせない展開があるんじゃないかとおもいます」
美樹「第1話冒頭で、日本人のちょっと冴えない男性キャラが、ハリウッドの看板につるされてヘルプミーって叫ぶわけじゃないですか。急に、どんな話が始まるんだと思いながら見て。その次のシーンでは、日本の普通の昔ながらの一軒家からスタートして、たった30分でちゃんとハリウッドの看板に吊るされるまでいくところが、この作品のスケールの大きさというか。まずそこからびっくりしましたね」
くむ「怒涛の展開ですよね」
美樹「うん、どうつながるのかと思っていて。でもそのワクワク感を全く裏切らない、ちゃんとつながっていく感じも気持ちよかったし。騙されているということも面白いんですけど、ほんとにこの世界観自体も壮大で楽しい作品だなと。1話からかなり引き込まれますよね」
■世界を巡り、再び日本へ…?
くむ「エダマメのお父さんは本当に詐欺師だったんですかね」
小宮「誰かに騙されているのかも、って思うところもあるんですけど。グレートプリテンダーって、詐欺師という意味もありますけど、強がるふりをする人、みたいな意味合いもあるので。それがエダマメの過去が明かされていったりするのとつながって、(エンディングが)エダマメにも通じる歌ということになるのかなと予想しているんですけど、どうですかね」
くむ「我々がすでに騙されている可能性高いですからね。だって、見終わる度にああ…みたいなことを繰り返しているわけじゃないですか。エダマメの話も、終わってみると、また1話から見なきゃ…みたいな話になっている可能性はありますよね」
美樹「どこまで信用していいかが本当にわからないんですよね」
くむ「そう。過去話として描かれているのは事実だろうけど、その事実が、あくまでもエダマメ目線で描かれているものでしかない、とかね」
小宮「理由がわからないですもんね、なぜそうなったかというところも」
くむ「エダマメのお母さんが亡くなっているというのだけは事実でしょうけど」
小宮「お父さんは、そもそも今生きてるんですかね」
くむ「どうなんでしょうね。捕まったという話はありましたけれども。捕まってどうなったかの話はないですよね。そのおかげで、エダマメがひどい目にあった。まあ、言ってしまえば詐欺師になるきっかけをつくったのはお父さんである、という部分はあるとは思いますけど。でもお父さんだけなのか…どう考えてもあの工藤の会社に入ったのがまずいだろう、という感じもあるし」
美樹「お父さんがどうとかいうようりは、あそこに就職してしまったゆえですよね」
くむ「本当にお父さんが詐欺師だったのか、みたいな話は、多分ラストの方の話数で描かれるんじゃないですか?」
こいつはもしかして…この行動はもしかして…と、見るほどに人を疑り深くさせる展開、からの「そう来たか!」と膝を打つ痛快どんでん返し。善人を騙す小悪党だったエダマメは巨悪を翻弄するグレートプリテンダーを演じ切れるのか?! これは続きが楽しみです!
(笠井美史乃)