アイドルもファンも、みんな輝いてる! そこ☆あに『推しが武道館いってくれたら死ぬ』特集まとめ

今週は、今期新番組から3作目『推しが武道館いってくれたら死ぬ』です。アイドルものは数あれど、濃いファンの目線から見る世界は新鮮で興味深く、自分の全てを捧げる彼らの姿には敬意すら覚えます。基本は笑えるコメディなのに、その想いと熱意になぜか泣かされてしまう作品です。ライブシーンも美しく、見応えあります!

そこあに「推しが武道館いってくれたら死ぬ」特集 #621
「そこ☆あに」621回目は『推しが武道館いってくれたら死ぬ』特集です。 原作は平尾アウリによる月刊COMICリュウ掲載のマンガ。2015年8月より連載、現在単行本6巻まで発売中。 アニメ版は2020年1月より放送中。 「岡山県在住のえりぴよ...

■アイドルものだけど、トップオタのくまささんが尊い…
くむ「最初からアイドル側をメインに見せていたら、私は多分ここまでハマれなかったと思うんですよ」
美樹「よくあるアイドルものと思っちゃったんだろうなっていう」
くむ「うん、1〜2話で切っちゃった可能性がある。これはすごく新鮮で、あと勉強になる」
美樹「そう、学べるんですよ。オタクってカッコいいなと思いますし。何かが好きであることに憧れるという、そこまで描いている感じがしますよね」
くむ「とにかく私の一押しはくまささんなので」
美樹「推しが、、、推しがくまささん!まさかの!」
くむ「もう、くまささんがいるから見続けているくらい。今は他もみんなかわいいなと思っていますけど、くまささんのおかげで見続けた感じはありますね。私ほぼ毎話、泣いているわけですよ。なんで?って思いながら。確かに泣きポイントはあるんだけども。それ以上にくまささんを見て泣いてる、みたいな感じ」
美樹「なんでなんだろう…」
くむ「共通する部分はほぼないわけですよ。私はどちらかと言えばあまり執着しないからね、好きということに対して」
美樹「いい意味でね。そうじゃないと、何かに執着したら『そこ☆あに』はできない(笑)」
くむ「全然自分と共通項がないタイプなわけですよ。めっちゃ相反する人なんだけれども。もうね、なんか、リスペクトですよね、あそこまでいくと」
美樹「そうですね。やっぱり、何かを好きという感情はみんなあるわけで。で、あそこまで好きというのを見せられると、尊敬に値するんだなと思いますね」
米林「ファンの鏡みたいな人ですよね。この時間は僕たちのために割いている時間なんだぞ、とか。そういう熱意の込め方がすごい素晴らしいなって思います」
小宮「アイドルとかアニメのキャラクターが尊いってよく言いますけど、くまささんが尊いですよね」
くむ「(笑)そう、そうなんですよ。私の中でくまささんが尊すぎて。それを見ているだけで幸せな気分になるっていう。いや、見た目とかは別に全然好きでもなんでもないからね」(笑)

■買い占めたい、でもできない…すれ違い続けるえりぴよと舞菜
くむ「(えりぴよは)一人で買い占めなくても同担がいれば買ってくれるわけですけど、そうはいかないから買い占めているわけですよね。そりゃねえ、お金がなかったらファン失格と思いますよ」
美樹「存在意義が、って思っちゃいますよね」
くむ「積めない私に価値はない、と言い出すわけですよ」
美樹「そんな時に一番大事な人気投票という…」
くむ「それは臓器売らなきゃいけなくなるわ」
小宮「パンをひっくり返しているだけではダメですよね」
くむ「全て舞菜のためなわけですからね。でもね、舞菜の『どうして積んでくれないんですか?』っていう言葉もね…アイドルの闇だなって(笑)」
美樹「ねえ。あれを伝えたいわけじゃないのに」
くむ「でも、愛情が薄れたんじゃないかって、積みでしか判断できないわけでしょ」
美樹「それがアイドルとファンというものですよね。握手で会話はできるけど、それも数秒なわけで」
くむ「中村がね。あの中村が(笑)」
美樹「いつも遮りますよね。そこの距離感だよなあ。まあ、お金を積むことが一番わかりやすい愛情ですからね」
小宮「闇なんだけども、舞菜は純粋になんでなんだろうと思っていて。もっと積んで欲しいとか、全然積んでくれないとかいう暗い感情じゃなくて、ピュアなところで思ってる。他のメンバーもそうですけど、そこを明るく描いてくれているのが良いなと思います」
くむ「そうですね。ネガティブに見せないようになっていますよね。そこは上手いなと思います」

■アイドルもファンも、きちんと描くからこその面白さ
美樹「アイドルって、ファンと作り上げるものなんだろうなと思っていて。『キング・オブ・プリズム』の応援上映に行った時に、見ている人の声援も含めて一つの作品として面白かったんです。アイドルとかアーティストのライブもそうで、観客の声援やコールや、全部含めて一つのライブが完成していて。つまりファンも問われているんだなと思って。ファンが良いマナーだったり、アイドルたちを盛り上げようという意識が高いと、必然的にそのアイドルの価値も上がるというか。そういう、アイドルとファンの相互関係みたいなものの理想的な形が、この『推し武道』だなと感じていて」
小宮「くまささんが誕生日企画をした時に、一番そう思った。くまささんどうぞ前に、ってみんなが場所を空けて。素晴らしいよ、このChamJamのファンたちは」
米林「ChamJamはファンの中も優しい世界なんですね」
小宮「優しい世界だけじゃなくて、リアルもそうやっていこう!そうしたら素晴らしい世界ができるから!」
くむ「くまささんのれおに対する想いがね。次こそは僕がれおちゃんを1位にするから! …カッコいい! 私はまだ信じ続けていいの?って、そこまで言われたらファン冥利に尽きるでしょう」
小宮「長年の信頼関係がありますよね」
くむ「そう。二人の間には、恋はなくても信頼関係はあるわけですよね」
米林「ファンのことを信じてみて、って。前のグループは解散しちゃったけど、あのくまささんの言葉があったから頑張ろうという気持ちにもなれるし。それが伝わるからずっと応援したいという気持ちにもなるし。そういうところがすごい素敵だなって思います」

アイドルとファン、お互いがお互いの希望であり、相手を輝かせる存在なんですね。話数を重ねるにつれて各メンバーの内面も徐々に見え始め、それぞれのファンも増えているのではないでしょうか。人気投票の結果がどうなるのか、その結果えりぴよがどうなってしまうのか、注目の展開を迎えています!

(笠井美史乃)

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