音楽って、そういえばこんなに楽しいものだったよね そこ☆あに『キャロル&チューズデイ』特集まとめ

今週は、今期新番組からの1本目『キャロル&チューズデイ』特集です。あの渡辺信一郎総監督による音楽をテーマにしたオリジナル作品ということで前々から注目されていましたが、それを裏切らないクオリティと丁寧な展開に目が離せない人続出の模様です。

そこあに「キャロル&チューズデイ」特集 #582
「そこ☆あに」582回目は『キャロル&チューズデイ』特集です。 「ボンズ20周年×フライングドッグ10周年記念作品」として製作されている渡辺信一郎総監督によるオリジナルアニメ作品。 舞台は火星の首都アルバシティー、ギターを持って家出したばか...

■音楽を愛する二人の生活にじっくり付き合う贅沢
くむ「この作品のこの進み方、すごく丁寧に描かれているなって思っているんですけど。やはり2クール作品はこうじゃないとね」
那瀬「そうですね。最近は1クールで1話の中にどんだけ詰め込むか、みたいなところがある気がして。すごい贅沢な味わい方をしていますね」
くむ「逆に、それに慣れ過ぎている視聴者はゆっくりとした展開に物足りなさを感じる場合もあるわけじゃない」
那瀬「昔見ていたアニメとかのテンポ感だなという、ノスタルジーみたいなところで見られている部分もある気はする。どうなんでしょうね、最近のアニメファンから見たら」
くむ「作品によってはありますよね。でも、少なくともこの作品に関してはそれが全くない。やっぱり歌が間に挟まれているおかげで、それを見る楽しみがあるから気になっていないのかもしれない。だって、コインランドリーでワンシーン使ってますからね」
那瀬「ああ! いいシーンでしたね、あそこも。歌のアニメってアイドルものが多いからステージが前提ですけど、キャロチューはホントにどこでも歌う、みたいな。ミュージカルとはまた違うけれど、それこそコインランドリーでも歌えちゃう。それがまたすごく素敵な感じになっているというのが」
くむ「素敵な二人の生活を見せてもらっているみたいな感じで見ていますよ、私は。頑張れ二人! みたいな感じで」
那瀬「なんかちょっと覗き見的というか、ドキュメンタリーチックですね」

■一方アンジェラは…むしろ気になるアンジェラママは?
くむ「もともとモデルとして人気があって、次は歌手に転向ということですけど。どちらかというと、我々に馴染み深いのはこちらのキャラクターですよね、アニメを見ている感覚からすると。彼女もこれからヒットを目指していくわけなので、タイミング的にキャロチューと同じデビュー時期になるわけでしょ」
那瀬「着々と準備を進めていますよね。ただ、アンジェラはまだまだ分からないことが多いというか。本心が見えないなあ、という感じはするんですよね。いろんなことを我慢しているというか。だって、プロフィールだとメタルが好きなんだね、とか。好きなものを封じ込められているのかな、今は。だって、アンジェラよりアンジェラママの方が気になってしょうがないじゃない。見た目インパクト強いし、性別どっちだよみたいな感じだし」
小宮「火星の影響で今は男性よりなんでしょ。謎だよね」
那瀬「アンジェラは火星生まれだから、ママであってもおかしくないよね、あの人が」
小宮「どうなんだろうね。今後、ガスとかその辺と絡んでいくのかな。年代的には似てない?」
那瀬「そうだよね。しかもこの人、犯罪歴あるんだっけ? どういうこと?それもストーリーに関わってくるの?」
小宮「ガスの昔の知り合いが、ロックかメタルかやってたでしょ?という感じがすごくしているので。もしかして、昔知り合いだったりとかする?ってちょっと思ってる」
那瀬「それはちょっと、楽しいですね、そうなると」
小宮「だからメタル好きなのかな、とか」

■劇中だけじゃなく、私たち自身が音楽をもっと楽しめる
那瀬「ほんと、ナベシン監督音楽好きよね〜。そんなことは昔からわかっていたんですけど、やっぱりそのセンスありきですよね」
くむ「それがなければこれは作られないと思うしね」
小宮「アニソンぽくない曲が多いですね。アニソンて“キメ”がすごい多いんですよ、ピタッと止まってバーンとサビに入るとか。そういうのがなくて、フォークとかそっち系 の音楽に近いから。全編こんなにアニソンがないのもそれはそれですごいなって思います」
くむ「BGMもいわゆるアニメの劇伴という感じじゃないよね。徹底したこだわりがこの作品を生んでいるんだな、というのは思いますね」
那瀬「OPとEDもオシャレですよね。好きだわ〜」
くむ「歩いているだけなんだけど、なにこの可愛さ!っていう。二人のキャラクターの違いみたいなものが、よく歩き方に現れているよね」
小宮「そういえばチューズデイが聞いていたシンディ・ローパーの曲も、すごい綺麗な曲で。1話の副題の曲ですけど。そこからも、この子はそういうところがあるんだ、とか思ったりして。そういう楽しみ方もあるなと」
くむ「アイキャッチでレコードが出てきて、それがタイトルになっているんですよね。いろんな昔の曲が出てますけど。私あまり洋楽にハマっていたわけじゃないのでタイトルからはすぐ意識できないんですけど、でも、歌っている人を見ると、なるほどっていうくらいは有名な人たちばかりですよね」
小宮「私も聞いたことのある曲が何曲かあって。楽曲とストーリーがリンクしている部分がやっぱりあるので。キャロチューのオリジナルの曲以外でも音楽と歩み寄れる瞬間があるかな、と思いますね」
くむ「多分、たくさんの引き出しがある作品なんでしょうね。音楽ではそういう面があり、過去のナベシン監督作品とのリンクもあり。でもそれだけじゃなく、この二人を応援したくなるというところが一番だね」

2クール作品ということで、じっくりキャラクターたちと付き合って物語を楽しむことはもちろん、音楽的にもさまざまな楽しみ方ができそうです。ボーカルコレクションの発売が待ち遠しいですね! 今後またどこかのタイミングで特集したい作品です。

(笠井美史乃)

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