食わず嫌いは大損ですよ! アニメ好きなら見ておくべき そこ☆あに『スパイダーマン:スパイダーバース』特集まとめ

最近劇場作品の特集が多いそこ☆あにですが、今回は『スパイダーマン:スパイダーバース』特集です。海外アニメはちょっと…なんて食わず嫌いしている場合じゃありませんよ。アカデミー賞長編アニメーション賞を獲得したことを除いても、アニメ史において外せない一作となる作品ではないでしょうか。

そこあに「スパイダーマン:スパイダーバース」 #576
「そこ☆あに」576回目は『スパイダーマン:スパイダーバース』特集です。 舞台はニューヨーク・ブルックリン。主人公の中学生マイルス・モラレスは突然スパイダーマンに。戸惑うマイルス、そこへ時空が歪められ異なる次元=ユニバースで活躍する様々なス...

■アカデミー賞、巷の評判、強く推されて見てみたら…
くむ「これ、ぜひみんなに見にいって欲しいという気持ちはすごく分かった」
那瀬「確かに、推したくなる気持ちはすごい分かる。感想を語りたいというよりは、多くの人にこの体験をしてほしい、みたいな」
蒔田「ああ、その表現はしっくりくるね!」
那瀬「だからこその特集ですよね、今回は」
くむ「そうなんですよ。洋画のスパイダーマンすら私はまともに見ていなくて。よくわかっていないまま見て、どんだけ楽しめるのか、というところがあったんですけども。めっちゃ楽しめました!」
蒔田「そうですね。問題なかったですね」
くむ「これを知っていないと楽しめない、ということではないじゃない。でも、この人はこういうキャラクターなんだなと、なんとなく想像できちゃうよね。一番わかりやすいのはノワールとかだよね。白黒の作品から出てきたんだなとそれだけでわかるわけだからさ」
那瀬「いろんな要素をちゃんと納得させた上で、それこそスパイダーマンを見たことのない人も楽しめるし、いろんな人に見て欲しい。何にも知らない子供が見てもきっと楽しいと思えるし、その子供の感想を聞きたくなる。そういう広げ方ってすごい素敵ですよね。誰もがインフルエンサーにさせられてしまう。作品にやられちゃったなー!という感がすごく強い」
くむ「ここ最近、劇場でアニメを見るたびに、けっこう感動して帰ってきているわけですよ。昨年はすごく映画の年だったなと思ってましたし、今年に入ってからもいい映画が続いていて。今年もこのまま映画の特集が続くんじゃないかと思ってはいるんですが。でも、日本のアニメやっぱすげえなと思っていたところで、こんなものをやられるとですね…いや、こう、ね…」
蒔田「面白かったんですけど、若干の危機感みたいなものを勝手に感じてしまう、みたいな」
那瀬「我々が焦ってどうするんだ、という話なんだけど。やべえぞこりゃ、日本やべえと思っちゃったよね」

■見どころは映像! 4DXでアトラクション感満喫もおススメ
那瀬「ネタバレ云々の話がありましたが、むしろ私は、コメントでいただいた3コマ打ちとか、擬音が飛び出したりとか、そっちの方がネタバレじゃないかと、ちょっとそわそわしてしまう」
蒔田「表現的なところのネタバレね」
くむ「私もちょっと驚いたんですよ。こんな表現するんだと思って。なんか日本ぽいな、マンガっぽいなと思いながら見ていましたね」
たま「カートゥーンとしての表現もあるし。スパイダーマンのマンガを(紙で)読んでいるような、ある種のメタ俯瞰みたいな見方にもなっていて。表現だけでこの作品てめちゃくちゃいろんな視点が盛り込まれていて。面白いことやってるね!という感動がありましたよね」
那瀬「すごいいろんな感動があったけど、ほんとに真似できないというか、スパイダーマンにしかできない、許されないやり方だなと思ったかな。いろんなメディアミックスをやってきたからこそできるメタなわけであって」
たま「冒頭から掴みにきている感じはすごかったですよね。コロンビアからの〜、冒頭一発目まで」
くむ「とにかく、見どころは映像だよね。」
たま「ある種の、電子ドラッグじゃないですけど」
那瀬「みんな、どういう(上映方式)見方したんですか? 4DXがどうだったのかもすごく気になりました」
くむ「めっちゃアトラクションでしたよ!」
たま「2時間のアトラクションですよ、ほんと」
くむ「飛んでいるシーンは、ガッチャンガッチャン動いてますからね」
那瀬「ちょっと4DXを久しぶりに体験したくなりました」
くむ「これはねえ、価格以上でしたよ」
たま「これはマジで元取れます」

■吹き替えもすごい、むしろ吹き替えがすごい!
くむ「映画の吹き替えに関してはいろいろ言われるわけじゃない。役者さんですごく合う場合もあるから、全てを否定することはできないけどね。でもこの作品に関しては、しっかりとキャスティングされていたことがすごくプラスに働いていますよね」
那瀬「宮野さんのヘタレおじさんというのもちょっと新しいというか。新境地じゃないですか? すごく良かったですよね」
くむ「やっぱりカッコいい声なんだけど、合ってたじゃない、あの“B”の感じに。くたびれた中年感というのかな。でも、元はやっぱりスパイダーマンなわけだから、ヒーローをやっていた声なんだよね」
那瀬「なんかこの、飛び道具感の宮野と、ヒーロー感の宮野がどっちもある、ほんといいキャラクターがでてきましたよね」
くむ「これはもともと宮野さんがやるために作られたキャラなのか?と思うくらいに。それが伝わってきちゃったもんだから、やっぱりこのキャスティングはすごいと思ったんだよ」
蒔田「脇も良かったですよ、安定の野村さんでしたからね、お父さんとか」
那瀬「グウェン・ステイシー役、悠木碧さんなんですけど、全然気づかなくて」
蒔田「わかんなかった」
那瀬「すごいねえ! 幅が、みるみる広がっていく方ですね、ほんと」
くむ「彼女の可愛さは、声で一層感じましたよね。だからね、吹き替え版で見るべきだよ思うよ。やはり日本のアニメファンは」

ストーリーはごくシンプルで、スパイダーマンを知らない人にも初見でわかる内容。なのですが、映像や演出や演技が紡ぎ出す厚みがすごいんです。このシンプルな話を、どうやったらこんなに面白い映像作品にできるんだ?! というのは、ぜひ体感で理解していただきたい作品です。 劇場で見ておかないと後悔しちゃうかもですよ!

(笠井美史乃)

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