今週は、今期新番組から最初に特集した作品が早くも再登場! 『プラネット・ウィズ』特集Part2です。前回は第3話まで視聴済みのタイミングで特集したのですが、物語は大きく動き、第6話で1クール分はありそうな密度で一区切りを迎えました。とにかくこの段階で語っておきたい! という勢いで決めた第2回目の特集。謎解き・キャラ語りも一段と深くなっています。
■毎週、1話ずつ追っていくのが楽しい!
蒔田「だいぶ話が動きましたね」
くむ「4話から動きましたよね、がっつり。この作品、構成がうまいですよね」
蒔田「1話1話と、全体の流れと、両方すごいよねって思います。毎回ちゃんと盛り上げて引き込んで。1話見て面白かった、で終わらないのがすごいなって」
くむ「謎をちゃんと残している感じもありますし。で、いいところでちゃんとその謎は回収していっているじゃない、すでに」
蒔田「そう、ストレスになるギリギリのところで疑問にはある程度答えてくれるので。すごい1話1話の満足感が高いという感じですね。毎週見るのにちょうどいいと思います」
くむ「普通だったらもっと引っ張るよね。後半に持ってきて一気にネタバラシしていくパターンだと思うんですけど。そうじゃなくて、わかっているものはバンバン出して行きます、くらいな感じだよね」
蒔田「気張らない、もったいぶらない、みたいな。気楽に見てもらいたい、みたいなところがあるのかなって思いますね」
くむ「でもその割には、結構深いじゃない、ストーリーが」
蒔田「そうそう。だから、僕らにはあくまでも気楽にみて欲しいんだけど、でもちゃんとがっつりやるところはやるから、作り手側は相当頭使ってこしらえていっているんだろうな、という。そういうのが伝わってきますね」
■そこにつながった?! 宗矢が肉を食べられない理由
くむ「7話で描かれることですけど、ネビュラは愛の進化種族による宇宙政府…ということはですよ、ある程度進化した、平和を愛せる種族になれば、ネビュラに属することができる、ということですよね。いろんな条件があるんだと思うんですけど。そこに入るとある程度の安定が望めるわけでしょう、多分」
たま「文化的に生きていけるんじゃないですか」
くむ「そういうことですよね、野蛮を持っている人たちは入れない」
たま「だからお肉食べないんでしょう、銀子ちゃんとか」
蒔田「え、そういう意味で“肉を食わない”?」
くむ「銀子ちゃんたちの星が食わなかっただけかと思ったんですけど」
蒔田「ああでも、先生も食べてないもんね」
たま「思想的に、知性を持った生き物を食べないというのも愛の一端なんじゃないかと思っているんですけど。ただ、それが正解、みたいな話になってくると、あまりに現代に生きている地球人とは思想が離れていくから。最終的には穏健派とも意見を違えてしまうのかな、と思っているんですけど」
くむ「宗矢くんが肉を食べると何か悪い変化でもあるのかと疑ってもいたんですが。そうじゃなくて、たぶんシリウス人の頃から食っていたわけですよね。肉のうまさも知っている、だから本当は食べたい。でも食べさせるわけにはいかない、というのがネビュラの方針なのかな」
蒔田「そういう日常的なところに、伏線みたいな感じで撒いてあるものが、この作品はめっちゃありそうですよね」
■新たな謎・楽園の民とは? 地球の敵になった紅華と葉介は?
たま「楽園というからには、争いがない世界から来た人? と思っていたんですけど、その人がまだ戦う相手がいるよ、という言い方をしているのはめっちゃ気になりますね」
くむ「全然楽園じゃないじゃないかというね(笑)」
たま「それに、世の中のためにならないと思ったら迷わず自分の能力を捨てられる紅華が(封印派に)ついているということは、よほど向こうについた方がいい事情があるということですよね」
くむ「そうですね、封印派になってでも地球を抑えておかないといけないと思わせる何かが。確かに、隆の強引なやり方にはついてけなかったかもしれないけれども、じゃあ封印派を信じられるのかという問題もあるわけじゃない」
小宮「紅華さんは最初はこがねさんのことをすごい怪しんでいた流れからああなっているから。やっぱり何か考えを変えさせるものがあったんじゃないかなと」
たま「現状、多分紅華が一番情報を持っているんですよね。全部の勢力と話をしているから」
くむ「それでも紅華がそういう行動をとったということは、多分我々がまだ知らない何らかの理由があるに違いないですよね」
小宮「でも私はこの後、根津屋先輩を目の当たりにしてハッと気づくんじゃないか、という展開を期待しています」
くむ「美羽と晴美もこのままフェードアウトなのか、わからないですし」
たま「もう戦わない気がする、と言っていましたけどね」
蒔田「戦わないと言っているヤツは戦いますし。逆になるのがお話ですよ」
くむ「第三勢力、第四勢力的なものが出てこないとも限りませんよ、あと5話あれば」
様々な事情、様々な立場、様々な人と勢力が持つそれぞれの正義。惑星レベルの大義名分もあれば、親子の情もまた然り。誰かの「勝利」なんて想像できない状況になってきました。そして、いくつかの謎解きとともに新たな展開が動き出した第7話。積み残された疑問と新たな謎の行方から、目が離せません。
(笠井美史乃)