今週は、先日最終回を迎えた『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』特集です。膨大なバックグラウンドを持つ作品なので、一見さんにはやや敷居の高い部分もありますが、魅力的なキャラや気持ちの良いアクションなど、見所はたっぷりです。
■わからなくはない、けどゲームをやればもっと楽しめる
くむ「今回の作品を楽しめた方は、ゲームで補完するのもありなんじゃないかなと思いますね」
たま「そうですね。ゲームをやらずに、何となくだけど面白かったとか、不思議なワクワクを感じてしまったぞ、という方はTYPE-MOONの適性があるので、ぜひ原作をやっていただければと思います」
水貴「第7章は特に、TYPE-MOONの核である那須きのこさんが全部書いていらっしゃるはずなので、余計にいいと思います」
くむ「勧められて始めるにはなかなか長い物語ではあるし、結構大変かなとも思うんですけど、私はやっておいて良かったかなと。ただ、アニメみたいに最初から面白いかといったら、難しくないですか?」
たま「エピソードとして暖まり始めるのが…うーん、第6章くらいからだから…」
くむ「でもその6章に入るといきなり敵が強くなるでしょ。それまではなんとか行けるんですよ。でも、6章からめっちゃ強くなるんです」
水貴「ストーリーが山場で面白くなってくると、敵も強くなってくる」
くむ「そう。めっちゃHPありますよね。だから、なかなかその6章の壁を越えるところが大変ちゃ大変なんですけど。でもそこを超えるくらいでないと、この後戦えないよ、ということでもあるよね」
たま「その難易度がそのまま、(この作品で)彼らが苦戦している感じとシンクロしていくので。そういう意味ではいい作りなのかなと思いますね」
■いつも見ていたあのシーンが、超絶アクションで動く!
水貴「ケツァル・コアトルの宝具のシーンですよね。あそこがすごく良くて。この作品は作画もすごくいいんですけど、全体的にすごく丁寧に描かれていて、でもその中でケツ姉の宝具だけは、めっちゃ汗臭いというか、熱い、少年漫画のような、ある意味作画が崩れている感じの描かれ方で。私はあそこが一番、作画的にはめちゃくちゃ好きでした」
たま「うん、『何するものぞ』というセリフと共にドカーンと投げる感じに、いいね!っていう気持ちになりましたね」
水貴「あと、同じ話でしたっけ、イシュタルの宝具が出たのも。あそこでイシュタルが『ゲートオープン!』と言ったとき、ゲームでは死ぬほど見ているんですけど」
くむ「そうです!そう!」
水貴「ゲームではカットが切り替わって、必殺技は必殺技という感じだったんですけど、アニメだとちゃんと繋がったシーンでゲートオープンして、ああ、こうなってるんだと思いました」
くむ「ゲーム画面の中で描かれる毎度お馴染みのシーンが、アニメの中で、アニメの背景の中で描かれるというのが、このアニメ化のいいところだよね」
たま「汎用じゃないって素晴らしですね」
くむ「ほんと、そう思うよね。セリフも、同じ言葉なんだけども、感情の入り方がそのシーンによって違うわけじゃない。贅沢だな!って」
たま「私の課金がこれに……と思うと、すごい胸が高まる」
水貴「課金してよかったんだ、正しいことだったんだ!って思ってしまう(笑)」
■ギルガメッシュ王こそ、この作品の支配者なり
くむ「やっぱね、あそこで出てくる英雄王、いいですよ」
たま「キレイに散った後に、ご褒美的に出てくるというのはずるいですね」
くむ「あれもわからない人にはわからないよね。元々は英雄王と呼ばれた、暴君だったギルガメッシュがいて、あの作中の賢王と呼ばれるギルガメッシュは、その後のキャラクターなんですよね」
たま「ヤンチャやっていた時期を通り越して、ちょっと大人になった後の姿です」
くむ「でも、あそこではヤンチャ時代の、英雄王ギルガメッシュが登場した、と。召喚されたということですよね」
たま「どういうカラクリかは、原作を読んでいただいた方がわかりやすいので、ゲームやってください、という感じにはなりますけど」
くむ「でも、あのシーンに出てくるのがかっこいいのでいいんですよ」
たま「ええ。エモさに身を任せて、細けえことはいいんだよ! で受け入れていただきたい」
水貴「今までの原作とか、Zeroとか、その辺りのギルガメッシュを知っていると、むしろFGOの賢王ギルガメッシュの方が、お前誰だ? これはギャグ時空か? みたいに思いますよね」
くむ「そうそう(笑)」
水貴「こんなだったかなあ…と。でも最後にはいつもの姿で」
くむ「『天地乖離す開闢の星(エヌマ・エリシュ)』を撃つ、と」
水貴「カッケ〜」
たま「カッケ〜」
くむ「そんな感じで見る作品ですよね」
アニメのストーリーが始まる前までの原作の積み上げが大きい上に、メディアの形式の違いで、1本のテレビシリーズとして見るにはやや補完が必要な部分もありました。第6章の劇場版、さらに終章の制作も発表されたので、これ以外の部分の映像化にもぜひ期待したいですね。
(笠井美史乃)