W主人公で描く加速世界、積み上げた魅力もたっぷり活きてます そこ☆あに『ソードアート・オンライン アリシゼーション』特集まとめ

今週は『ソードアート・オンライン アリシゼーション』特集です。シリーズ初の4クール、1話は1時間スペシャルと、最初から豪華なつくりで推してきた人気作品の最新作。1期の頃と比べると、本当にビッグタイトルになりましたね。今期の原作となる作品はシリーズ最長編で賛否両論もあるようですが、アニメでは劇場版オリジナルストーリーの要素も加えて、原作ファンでも先の展開が楽しみな物語になっています。こういうところもアニメ化の面白さですね!

そこあに「ソードアート・オンライン アリシゼーション」 #560
「そこ☆あに」560回目は『ソードアート・オンライン アリシゼーション』特集です。 原作は川原礫によるライトノベル。TVアニメシリーズは2012年に第1期「アインクラッド、フェアリィ・ダンス」2014年に第2期「ファントム・バレット、マザー...

■シリーズ最長の物語、アニメでは劇場版を踏まえて展開
美樹「(シリーズが)古くなっていかないですよね。技術が進歩していくのと同時に、ちょっと先を行っているというのを、常に見せているのが面白いと思います」
くむ「それは難しいことでもあるじゃない。現実の世界で進んでいるものをある程度取り入れなきゃいけないけど、物語として少し先の時代を描いている以上、その物語中の時間の流れと、現実の流れは違うわけですよ」
美樹「そうですよね、6年も経ってませんからね」
くむ「しかも小説の書かれた時期とのズレはもちろんあるわけでしょう。だから、どううまく取り入れていくのか、というところで一番面白かったのは劇場版(ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-)だと思うんですよ」
美樹「なるほど! 面白かったですよね」
くむ「原作が小説としてあったわけではなく、原作者監修のもとに作られた劇場版だったわけですけど。これがまさに今の時代をSAOという世界に反映したような物語として出来上がったもので。しかもこの作品、今回のアリシゼーション編へのフィードバックがある物語になっていますよね」
美樹「そこがたまらないですよね。原作のつながりはないのに。だから、今(の時代)を反映するオーディナルスケールがあって、(アリシゼーションで)“その先”を見せてもらっているなという面白さがあります」
くむ「原作はあってもその通りに描かれるわけではない、というね」

■つながって重なるからこその、面白さの「厚み」
美樹「(SAOは)6年間ずっとアニメ化してきて、ずっとつながっているという面白さが。いまだにアインクラッドの話は出るわけじゃないですか。茅場とか。そこがまた、今まで見てきた人たちもたまらないというか」
くむ「その分長くて、今から入るのが大変というのも聞きますけど。今回、他のスタッフにSAO特集をやるよと話したら、どこから見ればいいんですかと聞かれて。1期からですよと(笑)」
美樹「それですよね…」
くむ「途中から見ていいというわけではなく、確実にこれは1期から見ないと面白さが半減する物語だよね、という話をして」
美樹「そうなんですよね。きっとアリシゼーションだけ見ても面白いと思えるとは思うんですけど。なんか、面白さの厚みが全く変わるんだろうなという気はしちゃうんですよ」
くむ「そう思います。ということはやはり、テレビシリーズ1期からきちんと見て、アイクンラッド編を納得した上で行かないとダメだよね」
美樹「と、思います」
くむ「という難しさが、長期シリーズになるとあるんだろうと思いながら見ていましたけど。昔と違って今は配信で一気に見れるようになったりとか、しかも放送中は振り返りの対策としてやっていますから、すごく見やすい時代になっているんじゃないかと思いますし。昔だったらレンタルで借りに行かなきゃいけなかったわけだからさ」
美樹「ねえ!何本もですよ」
くむ「そこまではなかなかしないと思うんだよ。やっぱり、一気見できるような環境ができたというのは、いい時代なんだろうなと」

■キリトと歩むダブル主人公、ユージオは…
美樹「なんか、ユージオがいるとキリトがより人間らしく見えるなと。まだちょっとゲームキャラですよね」
くむ「ああ、生真面目すぎて」
美樹「9話のラストのユージオ、罪深すぎませんか?」
くむ「あれはさ、あの愛情を受けた時に…難しいよね」
美樹「アリスがいる、と言えませんもんね。でも言ってほしい…! 好きな子がいるからと言わずに、受け止めるべきなんですか?あそこは」
くむ「そこがAIだから、というか…」
美樹「かなあ…。だってひどくないですか?言わなきゃいけないことをちゃんと言ってくれるユージオ先輩のように強くなりますって言わせながら、一番言わなきゃいけないことを言ってないのお前!という(笑)。もう、胸が苦しすぎましたよ」
くむ「ティーゼには幸せになってほしいですよ。あの積極性はいいと思う」
美樹「ちょっとびっくりしました。なんか恋してるのかな、くらいの感じで描いていたのに、急に横に座ってきて、あんな感じか…という」
くむ「でもね、それくらい積極的にいかないと彼は落とせないとティーゼは考えたんだよ。一応、初等錬士ですから。戦う女ですよ」
美樹「そうかあぁ。肉食だった…」
くむ「あんな肉食いいわ!と思いながら見てました」
美樹「だからこそ、お前…!と思いながらユージオ見てました」
くむ「そういうことやっているとハーレムができてくるんだぞ」
美樹「そうですね。ああ、キリトに似てるのか!」

過去のシリーズの積み重ねの上で描かれる長い物語。1年間のシリーズということもあって、丁寧で重厚な展開が期待されます。もちろん、シリーズは全作知っていた方が楽しめますが、1期で基本的なところを押さえておけばストーリーにはついて行けると思います。長い作品になりますので、気になる方は今のうちに追いついておくのがオススメです!

(笠井美史乃)

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