水島精二&會川昇のタッグが問う、超人と正義 – 『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜』先行上映イベントレポート

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9月30日、新番組『コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜』の放送開始を前に、先行上映イベントが都内の劇場で開催されました。ここでは同イベントで行われたスタッフ&キャストによるトークの模様をレポートします。登壇したのは水島精二監督、脚本の會川昇さん、人吉爾郎(ひとよしじろう)役・石川界人さん、星野輝子(ほしのきっこ)役・上坂すみれさん、風郎太(ふうろうた)役・中村繪里子さんです。

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(左から)ZAQさん、中村繪里子さん、上坂すみれさん、石川界人さん、會川昇さん、水島精二監督

今回の作品は、水島監督と會川さんによる完全なオリジナル企画。『鋼の錬金術師』以降、よく食事をしたり飲みに行ったりする中でこの企画が生まれてきたそうです。

會川さん「監督とはほぼ同い年で、見てきたものも感覚も近い。今は原作ものが主流ですが、オリジナルをやるとしたら自分たちならではの、自分たちにしかできないものって何だろう、と考えてたどり着きました。水島監督とでなければ、これをやるということにはならなかったと思います」

水島監督「自分たちが見て育ってきたものに対して、なぜあの時期にあんなにヒーローの番組が作られたんだろうと言い出したのは會川さん。何回か話しをする中で、こんなことを考えているというのが出てきて。それが現実に至るまでに7、8年かかりました」

作品の舞台は、戦後の高度成長によって発展する「神化」という架空の年号の日本。昭和という言葉のノスタルジーではなく、「そうではないもう一つの世界」を描くために用いられた設定だといいます。数々のフィクションに登場した宇宙人、古代生命体、魔法使い、サイボーグといった”超人”が同時に存在する神化の世界で、石川さんたちが演じるのは超人を保護・管理する厚生省の外郭団体「超過人口審議研究所」=超人課に所属するメンバーたちです。

石川さん「爾郎は超人課に所属する二十歳を超えたくらいの青年です。自分の中に、軸として何かを持っているという形で演じています。徐々に見えてくる彼の正義や、それに対する他の正義は存在するのかなど、そういうものを考えながら見ていただきたいと思います」

上坂さん「輝子は超人課に途中から入るので、超人課の人たちが当たり前に行っている仕事、行動に一つずつ疑問を抱いて、視聴者の代弁もする役回りではないかと思います。一番の見所は、魔女っ子ですから変身するところですね。見てビックリ! 感動です!」

中村さん「風郎太はお化けとして超人課に加わりますが、”お化け”というのが何なのか正体の分からない存在として描かれています。(物語が)時間軸を移動する中で、歳を取らずに同じ姿のまま時間だけを共有していくので、芝居の中でどう捉えたらいいのかという難しさと、いろいろな物に姿を変化させるので、毎回鳴き声やしゃべり方を考えていくんですけど、なかなか採用されません(笑)」

この他の超人課のメンバーも、爾郎以外はそれぞれ超人の能力を持ち、お互いに言えない秘密を持っていることもストーリーに関わってきます。毎回登場する様々なゲスト超人も楽しみです。

この後、ステージにはZAQさんが登壇し、オープニング曲をライブで披露。会場からは手拍子も起きつつ、歌の部分では「監督との打ち合わせを重ねて、爾郎の気持ちになって書いた」という詩にじっと聞き入る様子がうかがえました。

トークイベントの最後に、會川さんは「今のご時世に、ここまで完全なオリジナル作品を作らせていただける機会はなかなか頂けないので、改めて感謝したいと思います」と作品に対する思いを述べました。同作と世界観を同じくする小説『超人幻想 神化三六年』も、放送に先駆けて出版されています。

水島監督は、「スタッフ一同、力を合わせて面白い作品を作ろうとがんばっています。素晴らしいフィルムになっていると思うし、分かりやすくしようと最大限の努力をしています。最後までお付き合いいただければ嬉しいと思います」と来場者へのメッセージを述べました。

トークイベント終了後に「直前までみんなで作っていた、できたてホヤホヤの熱いフィルム(水島監督)」が3話まで上映されました。昭和のヒーローに親しんだ世代には懐かしさもありながら、ノスタルジーでない新しさのある表現と、現代ならではのテーマ性を多面的に楽しめる、パワフルで情報量ギッシリな作品です。何より、細かいことを抜きにしてもカワイイしカッコいい! 放送開始をぜひ楽しみにしたいと思います。

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(C) BONES・會川 昇/コンクリートレボルティオ製作委員会

(記事 笠井美史乃)

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