人類はステージ上がるのか、それとも……? そこ☆あに『正解するカド』特集まとめ

今回は、前回と同じく今期注目のオリジナルSF作品となる『正解するカド』特集です。いわゆる「ファーストコンタクト」がテーマの作品ですが、アニメで異世界人に出会い慣れてしまった今の我々にとってはむしろ新鮮かも? 不思議な可愛気と底知れぬ怖さを持つヤハクィザシュニナ=「異方存在」と呼ばれる異世界人は、人類に何をもたらすのか。1クールの半分ほど進んだところで、大きな衝撃がやってきました!

そこあに「正解するカド」 #478
「そこ☆あに」478回目は、『正解するカド』特集です。東映アニメーションが手がけるオリジナルアニメ。人類とカドと呼ばれる謎の立方体から出現した謎の人物ヤハクィザシュニナとのファーストコンタクトが描かれる本格SF作品。ワムという異方から電力を...

■うっかり「信頼できそう」と思わされた!
美樹「コメントでもいただきましたけど『私が敵なのか味方なのか。この世に100%はない。それを考え続けることがこの世界の正解だから』と言うセリフがすごく印象的で。それで一気に、この人信用できそう、と思っちゃったんですよ。ザシュニナは分かってる、みたいな」
くむ「要するに、無条件に信用するなよと言っているわけですよね」
美樹「それを異世界の人が言ったら、なんかちょっと許してしまうというか。分かって来ていてきてるんだと。でも見ているうちに、いろいろ先手を取られていたんだなって、めっちゃ思いましたね(笑)」
くむ「だいたい何のために来たのか分からない存在なわけですよね。そういう部分が、ある種王道のSF的というか。ファンタジーではないし、異世界ものでもないし、ここ最近なかなかアニメ化されなかった類のものがいきなりぽんとでてきたという感じがしましたね」

■ノイズがいない、ストレスフリーな今時のドラマ
くむ「みんなできる人ですよね。真道が優秀な交渉官というのは見て分かりますけど、それ以外のキャラクターもみんな。まずあの機長と副機長とCA、みんな有能だったでしょ」
那瀬「そうですね。暴動を起こすお客さんもいない。ちゃんと女子供から解放していって、早く俺を解放しろと揉めることもない」
美樹「本当はそういうこともあったかもしれないけど、描いていないというのもあり得ますよね。もしかしたら、それも交渉官がうまく言っているという可能性も」
くむ「そういうところも含めて、ノイズになりかねない要素を徹底して排除している、というところがね。この日本政府だってめちゃ有能でしょ。総理の決定に歯向かう人がほぼいないですよね」
那瀬 「主題がそこではないんだということを、視聴者にちゃんと伝えられているということですよね」
くむ「本筋じゃない部分でそういうのを描くことでリアルさを出す、みたいな描き方もあたっと思うんです。でもシン・ゴジラもそうでしたけど、あえてそういうのを徹底して排除したらこんなに見やすい。本題の方に行ける。これは今の時代のドラマなんだな、という感じを受けましたね」

■一般人にとってのワムって……やばくない?!
小宮「ワムを作れる男の子の話がWebマンガで配信されていて、それも今後アニメのストーリーに絡んでいくのかなと、気にはしているんですけど」
美樹「子供の方が作りやすいとは言っていましたもんね。でもたくさんワムを作れる人がいて、全世界に行き渡ればそれでいいんじゃないかと思いますけど」
小宮「アニメでは今のところ良いものという扱いになっていますけど、マンガではこの莫大なエネルギー怖い! という話になっています」
那瀬「それって視点は一般人なの?」
小宮「そうです。マンガの中では、その子が作れることを内緒にしておいた方がいい、という流れで。作れたからといってザシュニナの言っているような展開にはならない、というのも描かれていて。今後、ワムというものがどういうふうに世界に影響を及ぼしていくのかと……」
美樹「(アニメで)ザシュニナがワムを使っているのは見ましたけど、一般人が使うとどういうふうになるのかはすごく気になりますね」

<Webコミック ぜにょん>
「正解するカド外伝 青い春とレールガン」
http://www.zenyon.jp/lib/top.php?id=111

異方からもたらされた力によって、人類は自分たちの問題を解決できるのか。できたとして、その先にあるものとは……。人類は異方とうまく交渉していけるんじゃないか? と思いきや、第6話では衝撃の事実が! 物語は一体どこへ向かうのか、オリジナル作品だけにこの先後半の展開から目が離せません。

(笠井美史乃)

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