今週は、遅ればせながらの『鬼滅の刃』特集です。なぜかタイミングを逃して見るきっかけを掴めずにいたパーソナリティたちが、今になって一気見しました。鬼滅ビギナーがその勢いと共にお届けします!
■まさに王道のジャンプヒーロー
くむ「私の素直な感想は、よくできたアニメだな、ですよ。いわゆるジャンプアニメというか、こういうタイプの作品の王道である点を、他の作品との中でどううまく見せていくか、という点でよくできた作品だなと思って。感動しましたね」
たま「この作品、1話を読んだときは大人しめな導入だなと思って。しかも序盤は炭治郎ほぼ一人旅みたいなものだから、この孤独な感じからどうやって盛り上がる方向につなげていくんだろう、アニメではどうするんだろうとすごい考えていたんですけど。OPの『紅蓮華』でめっちゃ引き込まれたんですよ。いつかこのメンバーが全員出てくる時が来るんだなっていうワクワク感でつないでいったのは、うまく作っているなと思いましたね」
米林「確かに、それはありました。見たことのあるキャラクターが出てくるから、いつ登場するんだろうと、その気持ちが早ってサクサクと見ました」
たま「ホントに、合流するまでかかるじゃないですか。だから想像を膨らませて引っ張ることがめちゃくちゃ大事だと思うんですけど。OPがカッコいいって絶対大事じゃんという期待に十二分に応えてくれてて、すごく好きですね」
くむ「今年に入ってもまだランキング上位にいますからね。あと、お店とかの有線でも頻繁に流れているのを聞くと、めちゃ売れてますよね。テレビ放送当時だけじゃなくて、配信サイトとかいろんなメディアで、今でもガンガン新たなるファンをつかんでいるということでしょ、これは」
美樹「しかも、26話あると1クールで変えたりするじゃないですか。それを変えていないところもいいですよね。こだわりを感じるな」
■大正時代、時代劇らしさがギリギリ残る設定の妙
小宮「時代設定が大正というのがね、ウケた理由がそこにもあるのかなとちょっと思っていて。大正だと昔ではあるけど少し今風のところもあって、外国の要素も取り入れられていたりして。逆に昔の絵みたいな表現というか、(水の呼吸で出てくる)水の描き方の表現に日本らしさが乗っているところも、海外によりウケそうな部分を感じて」
仮面「時代劇と現代劇の狭間みたいな位置、ということだよね」
たま「結構、どっちに寄せてもいいファジィさがある時代設定かな。あと、怪奇の終わりに向かう区切りの時だなと思っていて。これから先は現代で、怪異的なものはどんどん失われていく時代になるんだけど、それがギリギリ生き残っている時代に持ってきたことは、すごくこの作品がウケた理由の一つだと思ってる」
仮面「ああ、時代感としてそういうものが生き残れていた時代ということね」
たま「あったかもしれない、という希望があるというか。想像がつく時代を選んでいるのはいいなと」
美樹「確かに、意外と、刀を持ち歩いていい許可が出ていないところとか、鬼が実は都会ではあんまり一般の人には知られていないのかな、みたいな設定も、うまいなと思いましたね」
■こいつヤバい…が、後からジワジワくる
仮面「この作品て、出るキャラ出るキャラ、第一印象悪くない? 見た瞬間に、好きになれるかと言われれたら、なんか変な奴がきたな…という印象の方がすごく先に立つ。猪突猛進しか言わない奴とか、すぐ死ぬとかいってる奴みたいな、変な人がきた、っていう印象がすごく強いんだけど、だんだん話が進むにつれて彼らのパーソナリティが見えてくると、すごくそれが可愛くなってくるのがね。うまいなって思う。別に、猪突猛進て言わなくなったとか、死ぬとか弱音を吐かなくなったというわけじゃなくて、ただ最初に見ていた部分が本当に氷山の一角で、水面下にはいろんなものがあてって、こんな可愛いところもあるんだよ、と。見せていくタイミングとか、すごく可愛らしく思えてしまう見せ方をしているなと。そこがこの作品を好きになったきっかけでもある」
たま「なんか、ピーキーな部分はそのままに、人間として好きになれるように作っているのがうまいですよね。だって全然、ここはやべえって部分は治ってないから、みんな」
仮面「そう、ヤバい奴なんだよ。でも善逸は善逸で、雷の呼吸はすげえかっこいいしさ。やればできる、けど本人も気付いてない、どうなんだお前はって思うけど、でも彼の潜在能力の中にあれがあるわけでしょ」
たま「結構心の強さみたいなものも、透けて見える瞬間があるじゃない」
米林「善逸は本当に最初、嫌だ嫌だと言うばっかりで、うるさい奴だったんですけど、私一番好きになったのは、禰豆子の入った箱を必死に守り続けているところを見て、本当に優しい子なんだなと思って大好きになりました」
仮面「みんな主張が強い割に、人の意見は尊重するシーンがちょこちょこあるよな。そういうところを見て好きになるというのが、すごく楽しいですね」
たま「今時珍しいくらい、努力・友情・勝利を実践している作品だなと。現代の表現でいうところの友情ってこれなのかもしれないなというのを、すごい感じたんだよね」
人気絶頂のままジャンプでの連載が完結し、さらにファンを増やし続けているという、いまだ不思議な勢いが続いている作品です。10月予定されている劇場版の公開も楽しみですが、ぜひ完結までアニメ化して欲しいですね。
(笠井美史乃)