今週は『かぐや様は告らせたい？～天才たちの恋愛頭脳戦～』特集です。第1期に続き、第2期も安心の面白さ。むしろさらに強化され、スタッフ・キャスト陣のノリノリ感もビシビシと伝わってきます。新メンバーも加わって、より、何というか、アホが加速する生徒会の行方はいかに?!
■この人こうだった、と思い出させる良い1話
くむ「この作品のすごいところは、物語が停滞しそうになったときに、良いキャラクターが出てくるんですね。1期の特集で話していましたけど、途中から参加するのが石上くんじゃないですか。で、今期は伊井野ミコなわけでしょ。そういうキャラクターが入ることによって、物語がより進んでいくことを感じさせてくれますよね」
美樹「私は第1話の『ハッピーライフゲーム』がすごく好きで。結局金持ちになっちゃうかぐや様とか、ガリ勉で着実な人生を送る会長とか、なんやかんやいいとこ取りの藤原書記に、享年3マスの不運な石上くんという。1期を思い出させる、ああこういうキャラだったなというのがそのまま出てくるゲームで。これを1話に持ってきて、面白さを改めて思い出させてくれてところがさすがだなと思いましたね」
くむ「2期ものの1話って、どう思い出させてくれるのかっていうところがあるじゃない？リピートした上で見るファンももちろんいると思いますけど、ギャグ作品だと多分数は少ないと思うんですよ。だから、そのワールドへあっという間に戻されたなって、思わせてくれないとだめなわけですよ、よい1話でしたよね」
たま「1期の冒頭と同じ入り方で始まっているのとかも、そうそう、こんなんだったと思い起こす作り方になっていて。構成が上手いですよね」
■新キャラ・伊井野ミコがグイグイ来てる
くむ「ある意味、かぐや様と白銀に関してはもう決まっちゃってるじゃない。たまに盛り上がってくれれば十分満足、みたいな感じになっちゃってるからね。そう考えると、確かに他のキャラクターでどう物語を描いていくのかというのは必要ですよね」
たま「藤原に関しては、恋愛に絡む要素がないじゃないですか。もう珍獣だから」
くむ「確かに…いや、わかんないよ、あの藤原ですら実は会長が好きだとか…。うまくやりそうだから」
たま「石神に対してはちょっと絡み方が他と違ったりはしますけど。石神、フラグ王なんで。けっこうどことでも立つ感じの挙動を取っているので、注目ポイントなんですけど」
くむ「確かに、どこと立ってもおかしくない感があるよね。新キャラの伊井野ミコとの関係がどうなっていくのかな、感はちょっとありますよ」
たま「ミコちゃんはヤバいですよ。もうカワイイ気配はビンビンと感じてるじゃないですか」
くむ「あのままだったらすごく嫌われるキャラなのに、いかに可愛く見せるか、という描き方をされている気がしますけど」
米林「選挙戦のときの坊主にこだわるところも、ちゃんと意味があって、メリットの主張がきちんと伝わったから、考えてる子なんだなってすごい感じました」
くむ「ま、ズレてんだけどね、ちょっと」
たま「しかも、本音のところでいえば坊主フェチっていうのが。あれひどいなって感じがしましたけど」
米林「でも坊主にしてくる子がいたらいいのになって、ちょっと思っちゃった」
■第3話にしてクライマックス?! 生徒会の任期が終わるとは
くむ「アニメの中で、生徒会が終わる、卒業じゃなくて、みたいな話って描かれる？ 始めてみたような気がしてさ」
たま「珍しいですよね。ちゃんと掃除をして、今日までありがとうございました、ってお辞儀をして去っていく感じもすごく好きでしたし」
くむ「これが卒業の時だったらまだわかるんですよね。そうじゃなくて、選挙があって、とにかく自分たちは１回退去して、また戻ってくるかどうかはわからない、という。卒業じゃないのに寂しい感があるというね」
美樹「部活の引退とかに近いのかな。この別れの感じ、せつないなというのが。だからもう、３話からクライマックスじゃないかと思いましたよ」
くむ「ここでこんな話もってくるの？と思った」
美樹「ここでこれ持ってきて、それ以上の展開があるという、この作品がすごいと思いました」
くむ「この後、選挙が来るわけじゃない。構成うまいですよね。これ原作どおりの流れなんでしょ」
たま「基本はそんな感じ。結構、小エピソードは順番入れ替わっていたりするんですけど。いい配置の塩梅になってますよね」
くむ「アニメで見てもね、2期として構成がめっちゃうまいなと思いますね」
お可愛らしい二人の恋の進まなさっぷりは、もはや達人の域。周囲のキャラ布陣も強化され、いよいよ原作ファンが推す体育祭編に突入です。現在連載中の原作がなかなかすごいことになっているらしいので、2期が終わってもさらに続きを期待したい作品です。
（笠井美史乃）
