春ですね。今週の特集は『ゆるキャン△』特集Part2です。高校生らしくゆるくキャンプを楽しむ彼女たちの姿に、アウトドアを始めたり、復活したり、という人も続々の様子。きれいな景色とおいしいものは、見ているだけでも癒されますね。原作に忠実ながらも、うまく間を補完するエピソードを折り込み、最後まで楽しませてくれました。
■飲める存在、グビ姉登場!
くむ「彼女たち、学生なのでキャンプに行くのに車がないわけ。現実的ではあるんだけれど、もう少しクラブ的に一つ進めたいよねとなった時に、ちょうどいい存在として現れたのかなと思うけど。ここまで際どいキャラクターである必要があったのかって(笑)」
たま「しかも、普通に足役として行きと帰りは頑張ってくれますけど、途中で必要なときにはもうお酒飲んでいるから使えないんですよ、あの人」
くむ「原作読んでいて思ったんですけど、かなりギリギリだなと」
たま「予備校時代の先生がこんな感じで、外に行くイベントの時とか、常にお酒を飲んでいたので、私としてはめちゃくちゃ懐かしくて。でもそれが塾の先生だったからセーフであって、学校の先生だと結構アウトだなとは思いますね」
くむ「でもやっぱり、大人のキャンプって飲める人もいれば飲めない人もいますけど、結構お酒はありじゃない。夜は特に」
たま「せっかくだったらお外でお酒飲むのも楽しいですよね」
くむ「実際、それを楽しみに行く人たちも多いと思うので。その部分が、高校生の物語にしているから入らないわけですよ。なので、グビ姉という存在によってそこがリアルキャンプに近づけた感じがあって、よかったなって思ったんです」
■キャンプ道具はもちろん、服装・髪型まで個性にこだわり
小宮「冬キャンプは暖かい格好はしないといけないけど、その分、着たい服を着られるし、装備品が多くてマフラーの色とかでも楽しめるから、女子にはすごいいいなって。1話を見た時から思っていて」
那瀬「センスがいいよね、ゆるキャンの服は。原作の表紙も全部めっちゃ可愛いんだよ。ゆるキャンファッションはどこかそのうちコラボするんじゃないの?って思う」
くむ「普通アニメはみんな、ワンシーズン同じ服を着ていたりとか」
那瀬「できればその方が、描く皆様的には楽だと思います」
くむ「そうそう、技術的にね。基本、最初に作られた設定で、バリエーションがあっても2つ3つくらいになりがちなんですけど、女子高生らしいというか、女の子らしいと言ったらいいのかな。様々な服を着ているシーンが多い。マフラーの巻き方ですら毎回違う、みたいなさ。そのこだわりはすごいですよね」
那瀬「すごく素敵だと思いますよ。だってマフラーの巻き方なんて、高校生の頃って謎に色々調べたなって思うしね」
くむ「髪型もそうだよね。コロコロ変わるでしょ」
那瀬「しまりんは下ろしている時もあれば、お団子の時もあるし」
くむ「そうなんですよね。だから普段お団子のリンちゃんが下ろしている時って、ちょっとどきっとするみたいなさ。それは他の子達もそうだし。髪型ひとつ取っても、すごくこだわって描いてくれているなというね。彼女たちが生きているんだ感を出すためには、ここまでこだわってやらなきゃいけないんだというのを、きちんと描いてくれているというのは、素晴らしいと思います」
■原作ファンも納得! 最終回のCパートはアニメのオリジナル
那瀬「ニクい終わり方をしましたねえ、いろんな意味で。場所がまた本栖湖じゃないですか。1話に帰りたくなるというか」
くむ「1話のリンちゃんが通った流れを、そのままなでしこが通っているわけですよね、自転車で。そして、ソロキャンプをするなでしこの後ろに、リンちゃんがいたよという。偶然ソロがかぶったわけですよね」
たま「そんな出会い、いいですよね。すごくドラマティックだなっていうのと。あと、なでしこちゃんが一人でキャンプに行くというのが、すごく成長だなと思うんですよね」
くむ「なでしこ、ソロキャンプは今までやったことがないわけですよね。原作の中でもないんですよ。なので、本当に初めてのソロキャンプだったんじゃないかな、あのシーンは」
小宮「8話で出てきたガスランプをバイト代で買ったんだろうなというシーンとか。どちらかというとグループキャンプが好きなのかなと思ったらソロで来たということで、本当にキャンプが好きになったんだなと実感が持てたシーンでもあったので。ずっと好きでやって行くんだろうなと。そういう意味では、ラストシーンから1話にも戻れるし、という。素晴らしい最終回だったなと」
くむ「人とそこまで関わりたくない、というか苦手としていたリンちゃんが、大垣たちとも仲良くなって行く流れも、すべてなでしこが間にいたから。しかも、なでしこがいなくても大丈夫なくらいに仲良くなっていけるというのがね。やっぱりなでしこってすげえ生き物だなという感じはありますね。最後は本当にテントも飛ばすかもしれない(笑)」
ラストはちょうど今の季節につながるきれいな風景で終わりました。いろいろな形でアウトドアの楽しみ方を見せてくれた彼女たち、この先のシーズンをどのように楽しんで行くのでしょうね。最後まで、本当に良い空気感の作品でした。
(笠井美史乃)