12月28日、『ガンダム Gのレコンギスタ』本編からのセレクションによる振り返り上映と、年明けに放送される15話の先行上映イベントが都内の劇場で開催されました。上映前に行われた舞台挨拶の模様をお届けします。
登壇したのは、ベルリ・ゼナム役 石井マークさん、アイーダ・スルガン役 嶋村侑さん、マスク役 佐藤拓也さん、クリム・ニック役 逢坂良太さん、そして自ら全話の脚本・絵コンテも担当する、富野由悠季監督です。MCは同作のプロデューサー 小形尚弘さんが務めました。
(左から)クリム・ニック役 逢坂良太さん、マスク役 佐藤拓也さん、ベルリ・ゼナム役 石井マークさん、アイーダ・スルガン役 嶋村侑さん、富野由悠季監督
来場者特典で配られた「マスクのマスク」を付け、アイキャッチのポーズを決める佐藤さん
石井さんは、放送開始前のイベント上映で行われた舞台挨拶を「緊張しかなかった」と振り返りましたが、今回は「本当に嬉しいし、一話一話挑むことが楽しい」と成長ぶりを見せてくれました。現在アフレコは21話まで終わっているそうで、物語も佳境です。MCに「残り数話、寂しいですね」と問われた嶋村さんは、「そういうこと言わないでください。まだまだです!」と反論。さすがの姫様ぶりでした。
佐藤さん演じるマスク大尉は、目まぐるしい展開が続く中で「毎回自分の目の前のことに集中しているので、この中ではある意味一番マイペースなのかも」と、テンションの高さに反した冷静な分析も。また、逢坂さん演じるクリムは「ここまで自分に自信のあるキャラクターはなかなか無い」という役柄。特徴的な高笑いについては「本番でテンションが上がってしまい、”ヒャッハ!”みたいな甲高い声になってしまった。大丈夫かな? と思いましたが、(監督からは)特に何も言われませんでした」という経緯で今の形になったそうです。
一方、富野監督の絵コンテは現在最終回目前の作業中。非常に厳しいスケジュールの中、「正直言って、今日ここに来なくちゃならないことに本当に腹が立っている」とさっそく富野節が炸裂します。しかし、役者さんの声を直接聞くことでインスピレーションを得るところもあったそうで「物語の展開が変わってくる所もあるので、声を聞かせてもらってよかったです」とフォローする場面も。
これを聞いたMCが「それは死亡フラグでは?」と突っ込むと、「それができるのが俺の立場だ!」と切り返す監督。文字で読むと荒っぽいようにも見えますが、実際には笑いながらのやり取りで、会場にも笑いが起きていました。キャストも自分のキャラクターがどうなるのか気になって仕方がない様子でしたが、「基本はみんなハッピーになるように、楽しい番組で終わらせたいと思います」(富野監督)とまとめてこの話題にはストップがかかりました。
翻って、ここまでの流れを振り返っての手応えを聞かれると、「全然ないです。誰も褒めてくれない」と漏らす監督。「この年の差だと若い人が褒めづらいというのは分かっているけど、こちらの立場にしてみると、それはそれは寂しいものですよ」という意外な言葉に、会場からは監督を励ます温かい拍手が送られました。
フォトセッションの後、締めの挨拶に立った富野監督は「恐らく、人生でこんなに展開の早い1クールを作ったことはありません。お子さんたちを振り落とすことになるかもしれませんが、最近、小学生が一番理解しているという情報も手に入れています」と、嬉しそうな顔を見せました。
展開の速さについては「アニメでこんなこともできるというサンプルを作っている」という考えもあるとのことですが、富野作品に慣れ親しんだファンにも驚異的な激流であることは確かです。最後に「大人の皆さん、がんばってついて来てください。来年もよろしくお願いします」と、来場したガンダム世代のファンにメッセージを送りました。
イベント上映来場者に配られた「マスクのマスク」と複製原画のサンプル
【Blu-ray & DVD】12月25日より 第1巻好評発売中
Blu-ray(特装限定版)税別6,000円
DVD(通常版)税別3,800円
以降、毎月1巻ずつ発売予定(全9巻予定)
【TV放送】MBS・TBS・CBC・BS-TBS アニメイズム枠にて放送中
1月4日(日)夜7:30より、BS-11でも放送スタート
【配信】dアニメストア、ガンダムチャンネル、バンダイチャンネルにて配信中
■公式サイト http://www.g-reco.net
■公式Twitter @gundam-reco
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(記事 笠井美史乃)