「border:4 は旧来のシリーズへのブリッジ」- 攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Alone イベント上映初日舞台挨拶

fly_omote9月6日、『攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Alone』のイベント上映が開始されました。シリーズ最終章となる今回はついにメンバー全員がそれぞれの能力を活かして活躍し、チームが公安9課としての活動を開始するまでが描かれます。

この日行われた初日舞台挨拶には、草薙素子役の坂本真綾さん、エマ役の茅野愛衣さん、ブリンダ・ジュニア役の小野賢章さん、border:4監督の工藤進さん、シリーズ構成・脚本の冲方丁さん、そして総監督・キャラクターデザインの黄瀬和哉さんが登壇しました。

08登壇者
(左から)黄瀬和哉総監督、冲方丁さん、坂本真綾さん、茅野愛衣さん、小野賢章さん、工藤進監督

同シリーズは、border:1 のサスペンスに始まり、アクション、ラブストーリーと主題を変えながらストーリが展開されてきましたが、今回のborder:4 では「オマージュ」が主題になっています。これはこれまでの攻殻機動隊シリーズに対するリスペクトというよりも、「ARISEと旧来のシリーズの仲立ちをするブリッジ」(冲方氏)を目指したとのこと。光学迷彩を使って落下する素子や、トグサのマテバ好きをはじめ、旧シリーズのファンにはニヤリとさせられるシーンや設定が多数織り込まれています。

冲方「攻殻と言えばこのシーンというのを洗い出し、象徴的なシーンを抜き出して、どう入れようか考えました。旧来のシリーズでは素子や仲間たちがカッコ良くきめていくシーンを、border:4 では失敗していくことで、彼らの未熟さを出しながら旧来のシリーズに設定を繋げた形です。」

一年かけたシリーズも完結を迎え、当初は「自分がどう演じるかイメージするのが難しかった」という坂本さんですが、まだ不完全だった素子を演じるうちに「自分自身が素子の”前の姿”みたい」と思ったそうです。

坂本「生まれたときから美しいよりも、いかにしてこの人が美しくなっていったのかを知った時の方が、より愛情が増すものですが、私自身、素子への愛情がさらに増したと思います。border:1 は完全に独りから始まりましたが、border:4 ではチームになり、自分がその一人であることに居心地の良さも覚え始めたんじゃないか、というところで終わったのかなと思います。」

今回のゲストキャラクター、エマとブリンダ・ジュニアについて、冲方氏は「素子にぶつけて、素子に何かの可能性や疑問を抱かせる存在として」描いたといいます。

茅野「(別々に収録だったので)ブリンダ役がどなたかを知らなくて、聞いたら『小野さんです』と言われ、どの小野さんだろうと(笑)。小野賢章さんにはお会いしたことがなかったのですが、やっと舞台挨拶でお会いできました。」

小野「(一言目のセリフが)けっこう衝撃な感じで始まりました。実年齢より上の役も初めてだったので、どう演じればいいのかすごく悩んだのですが、自分だけでは答えが出ない気がして、これはもう現場で演じようと。茅野さんの敷いたレールの上を歩かせていただきました。」

今回新たに発表された「攻殻機動隊 新劇場版」については、舞台挨拶の中でも2015年に作られるということ以外に新たな情報は発表されませんでした。唯一、現在米国滞在中のプロダクションI.G 代表取締役社長の石川光久氏より寄せられたコメントをご紹介します。

「士郎正宗による『攻殻機動隊』が誕生してから25年、
士郎正宗の世界を押井守監督が表現した『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』からは20年。
この歴史は、プロダクションI.Gの挑戦と成長の歴史でもありました。
そして、この歴史に続く『攻殻機動隊 新劇場版』に挑戦することをここで発表します。
『新劇場版』で”攻殻機動隊”の更なる進化をみなさんにお見せします!」

最後に、シリーズ4作に渡って新たな素子を演じきった坂本さんから、来場者とファンの方々にコメントが贈られました。

坂本「border:4 まで、振り返るとあっという間に駆け抜けた感じがします。みんながそれぞれ成長していく姿を見て、自分もより彼らに近しい人間になれたような感じがしています。ぜひ、何度でも見て楽しんでください。ARISEシリーズを見守ってくださり、本当にありがとうございました。」

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◆「攻殻機動隊ARISE border:4 Ghost Stands Alone」
9月6日(土)より 全国劇場上映[2週間限定]

◆劇場版先行発売Blu-ray
劇場上映期間中、上映館にてシナリオ&特製生フィルム付き劇場版限定Blu-rayを発売
追加特典:黄瀬和哉総監督書き下ろし特製ミニ色紙(複製)border:4 ver.
(その他、封入特典・映像特典は通常版と同様)
価格:8,000円(税込)

◆有料配信
9月6日(土)より劇場上映と同時スタート
※視聴方法、価格等の詳細は公式Webサイトからご確認ください

攻殻機動隊ARISE 4 [Blu-ray]◆Blu-ray/DVD一般発売
発売日:9月24日(水)
価格:Blu-ray 6,800円/DVD 5,800円
封入特典:特製ブックレット(オールカラー)
映像特典:ロジコマ・ルート/劇場予告編/攻殻機動隊ARISE border:less project など

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公式サイト:http://www.kokaku-a.jp/
(c) 士郎正宗・Production I.G/講談社・「攻殻機動隊ARISE」製作委員会』

(記事 笠井美史乃)

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