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ゆっくりだけど、進み続ける日々。そこ☆あに『舟を編む』インタビュー特集まとめ

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今週は、先日最終回を迎えたばかりの『舟を編む』特集です。黒柳トシマサ監督、ゼクシズの新宅潔アニメーションプロデューサーをお迎えしてのインタビューをお届けします。観覧車、猫、月など、象徴的に用いられたものの意味から、背景・編集・撮影・音声・手紙の文字まで、作品の裏側と共に制作された方々の物語も感じられるお話をたっぷり1時間! お二人の“ものづくり”について語る言葉も聞き逃せません。(以下、敬称略)

そこあに「舟を編む」 #458
「そこ☆あに」458回目は『舟を編む』特集です。 ゲストに黒柳トシマサ監督、ゼクシズの新宅潔アニメーションプロデューサーをお迎えしてインタ...

■黒柳監督に合う作品として
新宅「ノイタミナさんとは2、3年前から何かやりましょうという話を続けていました。ゼクシズ×黒柳で合う作品を何年も探し続けていたというのが正しいですね。ノイタミナの森プロデューサーから、黒柳さんに向いているんじゃないかと提案して頂いたのをすごく感謝しています」
那瀬「黒柳監督は、もともとこの作品をお好きだったんですね」
黒柳「好きでした。実写映画から入ったんですけど。映画もすごくいい出来で、それで原作も触れてみたらすごく面白くて。こういうのいいなぁと思っていたらお話をいいただいたので、やります!と。嬉しかったですね」
那瀬「原作はどんなところが?」
黒柳「やっぱり、辞書づくりとアニメーションて似ているところもあって。本当にちょっとした歩みでしか前進できないんだけど、それをずっとやり続けていくという姿は、見ていて気持ちいいですし、自分もこうありたいと思ったところもたくさんありました」

■真っ先に「シリーズ構成は佐藤卓哉さんに」
黒柳「佐藤さんとは日常を舞台にしたものをやりたいよねと話していて。本読みに入る前に二人だけでシリーズをどうしようと話を重ねていたんです。最初に大きく決めたのは、もう前編(7話まで)・後編(8話から)で分けようとざっくり決めて。後はこの原作のどこが一番美しいか……というか、ちゃんと訴えかけられるかどうかを抽出して、はめていきました」
那瀬「訴えかけられる部分というと?」
黒柳「本当に何でもない生活、日常といわれるものだけど、日常の中にもドラマがあって。そうしたシーンに共感することでとても勇気をもらえるとか。そういった部分です」
新宅「ちゃんと普通の人というか、当たり前の、我々の日常とつながっていそうな人を三浦先生が描いてくださっていて、それがこの作品の大きな魅力でもあるし。その意味でいうと、黒柳さんが『少年ハリウッド』からやってきたことと繋がってくる話だと思いますね」

■多くの人の力で編まれる、アニメーションという舟
黒柳「キャラクターを撮ったから人物の感情が分かるということではなく、トータルで見たら画面を占めているのは背景なんですね。背景というものが、作品の持っている志だとずっと思っているので。画面全体を含めてキャラクターの心情表現であると。絶対的な信頼関係ですよね、(美術監督の)平間さんの背景なら、こういったレイアウトができるという」
那瀬「間の使い方も絶妙というか、すごくいろんなことが起きたはずなのに、何となく淡々とした空気を感じられたり。編集ではどんなディスカッションをされているのですか?」
黒柳「僕自身はコンテで作り込んだつもりになるんです。そこから先、いい具合の間の作り方とかは全部編集の平木さんです。丸投げと言っていいくらい(笑)」
新宅「そうですね(笑)。でも今回はけっこう大変そうにしていましたよ。どうしても全体的に尺がオーバー気味なんですけど、順番に段取りを組んだり、気持ちを追っていく作品なので切りにくいという。変なところを落とすと繋がらなくなってしまうので、そこはすごく気を使っていだたきました」

目の離せない作品揃いだった今期の中でも、『舟を編む』は特にじんわりと、しかし力強く胸に響くものがありました。その制作そのものが、辞書作りというテーマに重なり、最終回を迎えてなお感動深くするお話でした。最終回までご覧になった方に、ぜひお聞きいただきたいインタビューです!

(笠井美史乃)

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